太陽への祈りが届いた日


Prayer

みなさんは、不思議な出来事を体験したことありますか??

世間で言う所のスピリチュアルな体験って言うのかな〜??わたしはちょっとその言葉自体適当ではない気がするのだけど。うーん、なんと説明したらいいのかな??と迷うような、正にそんな事。

虫の知らせとかそんな感じかな??見えない存在を感じざる得ない、そんな1日がある日突然やってきた。

超鈍感なわたしに(笑)

そんな話をシェアしたいと思います。

 

あれは、忘れもしない2013年1月13日。

わたしはある方のフラのワークショップに参加した。フラとはみなさんご存知のハワイの土着の踊り。年齢・性別・体型を問わず出来るので、日本でもとても人気だ。

当時わたしはフラを10年近く習っていて、正直その時は少し物足りなさを感じていて、もっと深く学びたいと思っていた。友達から「関東の先生を呼んでフラのワークをやるからこない??とてもいい先生だよ。」と言われ、受けることにした。

一通りレッスンが終わり、最後にみんなで手を繋いで輪になり、先生がチャントを唱えてくれた。

チャントとは祈りで、独特な発声と共にハワイ語で唱えられる。世界各国に似たようなものが存在し、日本で言うと、例えば詩吟。ハワイは元々文字を持たない口承文化なので、チャントのもつ役割と意味は、非常に重要なのだ。

その時事件は起こった。

いきなりわたしの喉の少し奥辺りから、ピンポン玉がポンっと勢いよく飛び出るような感覚をはっきり味わった、次の瞬間。涙が自然に溢れ出てきて止まらなくなった。嬉しくも悲しくもなんともないのに、涙が止まらない。

普通に喋っていても、涙が止まらない。

なぜなぜどうして??涙の意味がわからない。

一晩たって次の日も、油断したり下を向いただけで、平常心なのに涙が溢れ出てくる。

自分では全くコントロールできないので、とにかく流れっぱなしだ。「Shakaちゃーんなんでやろな。涙止まらーん。」

 

わたしは出先から家路に向かう途中、くるっと逆方向に自転車を走らせ海に向かった。なんとなく海に行きたくなったのだ。

夏場は人でごった返す海水浴場も、冬場はしんとしていて、犬の散歩をしてる人、本を読んでる人と、2、3人目に入るくらいだった。

傍目から見たら、涙の止まらないわたしには冬の海が似合いすぎる。そんな風に思われるのは嫌だから、さらに人目のつかないところを選び、波打ち際に腰を下ろした。

それから、冬独特の灰色がかった空をぼーっと眺めたり、涙のせいで返信できなかった友達にメールをしたり、なんで涙が止まらないのか答えの出ない問いを自問したりして、だけど、止まらないものは止まらないと諦め、帰ろうと立ち上がったその時…。

雲で隠れていたはずの太陽が顔をだし、薄影色の世界にうわぁーと光が当たり、景色が一気に白みだした。

すると、わたしの足元から、スーッと水平線へ向かって一直線に道ができていたのだ。そう、太陽の光を海面が反射し、わたしのつま先から、波消しブロックのすぐ脇を通り、海と空の境い目まで、なんの迷いもない一本の光り輝く道が、真っ直ぐに途切れることなく伸びていたのだ。

きっとその道は地球の裏側…わたしのまだ見ぬ場所へと続いているに違いない。

わたしの目に溜まる涙も一緒にキラキラとして、太陽からの思わぬ祝福に、今までに感じたことのないような感謝の気持ちと、多幸感に浸った。

あーもう大丈夫だという確信が腹の底から湧き上がると同時に、丸一日流れ続けた涙も枯れ、雲が太陽を隠し、薄曇りの冬らしい景色に再び戻った。

お尻の砂を払い、海に背を向け歩き出し、自転車にまたがり家路へ急ぐ。

涙がやっと止まり、あーやれやれな感じで自転車を漕いでいたら、ふっと思い出した。

 

そう言えば昨日のチャント、太陽への祈りの歌だと言っていたなぁ。

 

2013年1月14日、太陽への祈りが届いた知らせを、わたしはこうして受け取った。

:Halu


2016-10-05 | Posted in LifeComments Closed 

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