「オラ!メヒコ」本を手にして7年。著者に会いに行った。その時起こった不思議な縁・円・◯


akira

今回は、ある本との出会いと、それにまつわるお話です。

わたしは2005年、縁もゆかりももない和歌山に嫁いできた。当時、友達もいなかったわたしは、とにかく本を沢山読んだ。今も週一で図書館通いをしている。

たまたま入った書店で手にした本が、「オラ!メヒコ」だった。わたしは根っからの旅好きで、メキシコに行きたいとなぁと思っていた。でも長女を産んだばかりのわたしは、今は無理だと思いながら、なんとなく買って帰った。

家に帰ってすぐに読んでみた。一旦読み始めたが最後。眠たいし、お腹もすくし、トイレにも行きたいし、赤ちゃんのお世話もあるのに、どんどん読まされる。ヤメラレナイ。

単なる旅行記なのに、めちゃくちゃおもしろい。わたしの大好きなジェットコースター、それも最強のやつに乗ってる気分を味わえる。

著者はAKIRA。この人一体なんなんだ??

それから、図書館で借りたり、買ったりして、その人の本を読み漁った。そして、頻繁に更新されるブログも読んだ。

和歌山に来てまだ馴染めなかった数年、わたしは彼の作品にとても励まされたのだ。

AKIRAに会いに行く。

この方は歌も歌っていて、ちょうど故郷岡山でライブがあると知る。2012年年末、その年最後のAKIRAライブ。ちょうど里帰りをしていたので、一人で見に行った。

ドレッドヘアーでサイケな服を着た、最高にイカしたAKIRAさんは、底ぬけに気さくだった。すぐにハグして、自己紹介をするや否や、すぐにわたしを名前で呼んでくれた。

A「同じ色のダウンじゃーん。いいねぇ〜。」
あー♡今日は赤色のダウンを着てきて、正解だった。

それから、ライブを主催していた男性と話をした。その方は、和歌山が故郷らしく、なんとわたしのよく知ってる和歌山の方と、同級生だという事が判明。

「えー、そうなんですか?偶然ですね〜。」

ライブが始まる。なんと言っていいかわからないけど、とにかく良かった。身体と声から発するバイブレーションに圧倒された。

目の前にいるのは、わたしが7年間追いかけた杉山明という、一人の人並み外れた人間だった。しかもここで一気にリアルな存在となる。

ライブが終わり、そこで売られていた本を買ってサインをいただいた。「インラケチ」と書いてあった。(メキシコのマヤ族の言葉であなたはもう一人のわたしです、という意味)

話の続きは実はまだある。

数年後和歌山のとある喫茶店のカウンターでとなりに座っていた女性に話しかけられた。「shakaちゃんの奥さん??数年前岡山でうちの兄と会ったでしょ?」

なんと、あのライブの主催者の妹さんが、shakaちゃんと同級生だったことが、判明。

「えー、マジ?また??本当に偶然なの???」

結果、縁もゆかりもない土地というのは、単なるわたしの思い込みだった。

5125年一時代のマヤ暦が終わる2012年の年末に、一人でライブを見に行った。わたしの7年間が一瞬にして色を増し、リアルになった瞬間を味わった。

ある本との出会いをきっかけに、様々な運命が絡みあう。あなたはわたし。わかやまはおかやま。分け隔てるものは、何もない。

インラケチ。

:Halu


2016-05-29 | Posted in ThinkingComments Closed 

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